とうとう祝言をあげてしまった最愛の人、圭。 右京は彼女の幸せを心から願いながらも、漂白の日々を送っていた。 そんな右京のもとに、風の便りが届く。懐妊した圭の胎内にいるはずの赤子がこつ然と姿を消したのだという。右京は病魔におかされた体をむち打ち、立ち上がる。 |
刀銘:無名 作:銘 右京 作日:1783年(天明3年) 刀剣の分類:彎刀(わんとう) 日本刀の分類:打刀 刀身:3尺 造りこみ:鎬造 説明:鎬造、庵棟、反浅く、中峰となる。全体的に痩身な刀。まさに居合いのためだけに作られた刀である。 必要なものだけを残し、あとはすべて削ぎ落とされている。その剃刀ほどに磨りあげられた刃は、触れるだけで何ものをも裂く。 |